911の動物たち
アメリカではペットという言葉も、近頃は使われなくなりつつあります。 今獣医では、”COMPANION ANIMAL"とかFURRY CHILD(ふかふかの毛のある子供)とか呼ばれています。 言葉からわかるように、”人間”とおなじような扱いに近づいているとおもいます。 911の動物被害者たちは、すぐに 問題になっていました。 アメリカでは、みんな、(ほとんど)動物は”家族”なので、行方不明者の探し中の写真のなかに、普通に動物たちもまぎれています。レスキュー団体(人間用)も生きているものはすべてということで、レスキューし、残りは獣医などのボランティアさんに世話をされています。飼い主がみつからなかった犬(飼い主の方がなくなってる場合も多く)そういう犬は、メディアをとおして、里親探しがされました。911では、動物もレスキューにかたんして、人間と動物を助けたりしていました。日本では、北海道?の島の状態がわるいときに、残された動物のこととか問題になっていました。 アメリカは、完全ではないけど、動物と人間のレスキューは同時期に始まりました。 (TVでも国内版では、とりあげられていたのですが、海外にながされるNEWSではカットしていたのだろうとおもいます。動物のレスキューが遅れるということは、アメリカではありません。ちなみに、動物と暮らしている人の多くが、”犬がいます! 探してください!”とか、光る(光に反射する)ステッカーをもっていて、消防士さんに分かるように、ドアの前にはっていたりしています。 あと、災害、被害があったときは、ほとんど(90%以上の確立) アニマルレスキュー は、人間と同時期にスタートします。 人間用のレスキューだからといって、生き残っている動物を無視するわけではなく、そのまま その動物を救助したりするのが、一般的です。911で家族をうしなった、動物たちは、メディアの影響などで、里親探しにも、いい結果がおおく、残りの動物たちは、アニマルセラピーとして、活躍しています。 同じNYで被害にあったものどうし、人間も動物もいっしょにヒーリングにはいろうとしているところです。
家族として
日本ではどうかわかりませんが、お葬式にも犬も参列しても、ちっともおかしくありません。”同じ家族”がなくなった悲しみとして、犬も猫も参列します。 そのときに、犬は タキシードの襟とネクタイだけしていたり、(首輪っぽくなっています)もします。 服を着ていないのも多いですが。
アメリカの動物
アメリカの動物は、多分日本の動物たちよりは、ほとんどの場合、BETTERな環境にあるといえます。というのも動物に対する扱いの法律が厳しく、動物たち専用の警察もある州には、あり、 HUMANE SOCIETYなどが普及しているからです。
ある事件
おもしろいことに、 つい先日ですが、犬が猫をかみした事件で。かまれた猫の飼い主が代弁して、”猫が犬に噛まれたのは、犬がHATE CRIMEをしているからだ!”として、裁判所にいきました。 HATE CRIMEというのは、”DISCRIMINATION"(差別:大体の場合が人種差別、や、宗教、などをいうのですが、 この場合:”動物差別”ということでしょう。 犬が動物差別をした、といって 本当に裁判所までいってしまいました。 裁判は始まったばかりですが、どうなることやら。 それにしても、うそのようですが、ほんとのはなしです。人間と同じような権利をもってきたからといって、 楽になる一方ではないようで、 人間っぽい罪でも訴えられるのです。 裁判官がなんというか 楽しみです。 きっと、どちらの動物にも、フェアで飼い主にもフェアな言い渡しがされるでしょう。(噛んだ!からといって、死刑ではありません。 噛んだのは、うまくSOCIALIZATIONができていなかったりする場合が多く、そういうことをさせるのは飼い主の義務なので、飼い主に責任があるとみなされます。が、この場合、みんなおもわず、笑ってしまうような事件なので、みんなが(動物たちもふくめて)笑える、笑いながら理解できる、名裁きをしてくれることを、国民が期待しています。
NSALについて
 NSAL(NORTH SHORE ANIMAL LEAGUE) AMERICAというものです。911のあと、その日のうち、24時間以内に、各地からレスキュー犬がハンドラー(犬をあやつる飼い主)とともにあらわれました。 アメリカのサーチドッグは、資格さえあれば、一般でもできます。  サーチドッグは、シェパードとかでなくても、セッターなどの狩をするいぬでも、小さい犬でも、ハスキーでも きちんと、"人を探すことが楽しい”と感じている犬なら、血統はかまいません。 サーチ犬たちは、彼ら自身自ら、17時間(最長で)探し続けたりしていました。 (人間が命令したわけではなく、このサーチ犬たちは、人を探すことが、かれらにとって名誉ある仕事であると感じ、また、それが楽しみだからです。
なかには、身体を使い過ぎるので止めないといけない犬たちもいました。どの犬たちも、瓦礫の上を歩き回り、大きな体の犬は、瓦礫を掘ったり、あるいは、小さな犬が行けないところを行ったり、 小さな犬は、ビルとビルのあいだの小さな隙間に入って、生存者がいるかどうか探しました。  こういう犬たちは、生存者が一人も出て来ないと、やっぱり、心理的におちこんだりしますが、そういうことも、はねのけるように 彼らはがんばっていました。 ただ、どの犬も生存者をみつけることは、ほとんど不可能でした。なお、同じ、24時間以内に僕たちの所属しているNSALという救助団体が、彼らの医師団(獣医)、ボランティア、をひきつれてつぎつぎに到着しました。 CANINE MASHつくるためです。 (MASHというのは、軍隊用語で、衛生班といったところでしょうか、医学系統の軍隊のことをさします) CANINE MASHというのは、"犬たちのための救助所”をつくったわけです。  たくさんの犬が、あまりにも生存者がいないことで、数々の心理的症状をあらわしてきたりしました。 トップクラスの犬たちも、がっかりするのと同時に、落ち込みがひどくなったりしていました。 心理症状は、人間だけでなく、動物にもでるもので、そういうことにかんして、アメリカはすごく適切に処置していこうとしているので。 ハンドラーたちは、脱水症状をおこしたり、やはり同じように心理的症状をきたしはじめたりして、NSALでは、人間もですが、犬たち、 彼らには、たくさんの寄付された、犬のブーツがわたされたのですが、それでも、足の裏がさけたり、鉄片できずついたりする犬が多かったため、そういった犬たちの、医学療法もたくさんおこないました。 簡易手術から、大型のものまで、 また、心理療法や、いろんな傷をなおしていくために、新たな、メディカルレコード(カルテ)をそれぞれにつくってあげたりして、こういうふうに、サーチ犬で、傷ついたものは治療されていました。 アメリカはボランティア精神の高い国です。 一人でも みんな行動するというタイプが多いです。 そういうため、たくさんのボランティアがあつまりました。 医学的にみてあげるほうも、 また、 探すほうにまわるものも。 なお、こういう 事件現場で、たくさんの犬が集まりましたが、こういう緊急事態にカルテをきちんとわかるようにするだけでも大変なことですが、それを、NSALおよびボランティアスタッフによって、24時間以内にどの犬がだれかをはっきり、レコードにとることができました。レスキュー犬たちへの対NSALには、その後、3つのノートブックコンピュータが寄贈され、(まったくあたらしいものです)、おかげで、レスキュー犬たちのカルテがきっちり、レコードに残るようになりました。
CADAVER DOG
レスキュー犬たちに 代わって、次に来たのが、CADAVER DOG(死体、死体のかけらとかを捜すことを専門とした犬です。 サーチ犬の一歩上といった感じの犬です。) この犬たちは、人間のかけら、服の断片、人間と何らかの関係のあった物体を探し出すための犬です。 つまり、生存者は、ほとんど見つからないので、レスキュー犬にかわり、CADAVER犬がやってきました。 CADAVER犬たちは、それこそ、数え切れないほどの、人間の肉、骨、かけら、 髪の毛、服、とか断片的な "人間が死んだ時の臭いから、それらを探し出してきました。(この犬たちは、人間が死んだ時に出す臭いの他、人間が焼かれたり、腐ったり、埋められていたり、或るいは、酸をかけられたりした人間(事件のときにあったりします) そういう様々な、人間の"死”の臭いを探し出すように訓練された犬です。) ”まだ生きているのか? 生きていないのか” と不安な家族にひとつの終わりをつげるそういう役目を果たした犬たちです。 ガラス、セメント、瓦礫などの断片が、犬たちを傷つけます。 犬たちは、トレーニングずみですので、探すことが彼らにとってひとつの仕事として、一生懸命探してくれていました。  CADAVER 犬のなかには、人間に限らず、動物の死の臭いを嗅ぎつけられる犬たちもいて、家庭動物を見つけたりもしていました。  NSALは、犬の足にテーピングしたり、怪我の治療をしたりしました。 あと、CADAVER DOGが一匹でもいるあいだは、その場所にとどまることにし、ずーっと 治療 サポートをしていました。 サーチドッグの中には、つぶれていったビルの中で飼い主といっしょに生きたえた犬もいますが、生き残った300以上の犬たちが、今年、と去年、表彰されました。犬たちのMASHユニットには、1000ドルの寄付が、表彰と一緒に贈られたそうです。
追記
いつでもそうですが、災害に遭ってしまった時、弱い立場にあるのは、人間語ができない 動物です。 災害時、 犬やネコをやっとの思いで、助け出しても、避難所に”おけない”といわれる場合もあります。(アメリカでは少なくなりつつありますが。) こういったとき、家族には大変ショックなものです。 それでなくても、災害で亡くしたとおもった、大事な家族を助け出したのに、今度は一緒にいられな
いと言われたりすることで。。。そういうことを、なくすために、NSALと、アメリカンレッドクロス(赤十字 アメリカ)が、手を組んで、赤十字社の”PET SAFE PROGRAM”というものを、開始しました。 NSALでは、昔から、災害時の動物たちのレスキューなどをしていましたが、(普通の捨て猫や捨て犬の保護にくわえて)、赤十字社といっしょになり、さらに規模を拡大することが可能になりました。災害時、避難所に入れないと言われた犬たちを、一時預かりしたり、迷子になった犬を確保したりしています。 大きなトレーラーも何台もあり、それで、災害地を探し回ることも可能になりました。 医学療法の必要な犬たちには、その場で医師とボランティアの協力により、すぐに処置がおこなわれます。赤十字社の協力により、これからは、災害の時、動物たちがわかれわかれになるということは、なくなりつつあります。 


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